JR大麻駅前にある以前パチンコ店『シンエイパート2』があった建物に、今度はどんなお店が入るのか?と注目していましたが、宇宙旅行へ行くための気球を作る工場『岩谷技研 江別気球工場』となったと聞いて大興奮!!
工場内部と気球が公開されるということで、「えべつセカンドプロジェクト」も竣工披露式に参加させて頂きましたので、披露式の様子と気球で行ける宇宙旅行についてリポートします。
江別気球製造工場 内部の様子
2022年3月4日、札幌市に拠点を置くベンチャー企業「岩谷技研」が新設した江別気球工場の内部を公開しました。工場稼働後は、一般人の立ち入りが禁止になるとのことで、貴重な潜入レポですよ!
工場というので、大きな機械があるのかな?と想像していたのと違い、延べ床面積が約700平方メートルという広い空間に、巨大なテーブルが真ん中にドーンと置かれています。
今後パートを雇用し、特殊なプラスチック製シートを手作業で溶接し、このテーブルの上で宇宙旅行のための気球を作るのだそうです。
え?手作業? 私が大好きな漫画「宇宙兄弟」で、NASAでのパラシュートの収納作業は女性の仕事だという大好きなシーンがあるのですが
「パラシュートってのは……愛で開く」
【愛を込めて贈ろう♡ピコ・ノートンの言葉】 – 小山宙哉 公式ブログ https://t.co/wFWLqQBluQ
— えべつセカンドプロジェクト (@ebetsu_sp) March 8, 2022
じゃあ、パートで雇用されれば私も気球を作れるの? てか、作りたいんですけど!とワクワクしました!! それはさておき、
壁に無人気球によって岩谷技研が実際に撮影した「宇宙からみた地球の写真」が大きく飾られていて、「ここで作った気球でこんな景色が見られる宇宙旅行ができるなんて、凄すぎる」とびっくりでした。
気球と人が乗るキャビンを公開
一人乗り用の気球が公開されていましたが、実際に宇宙旅行に行く時には、もっと大きな気球が使われるそうです。
気球にヘリウムガスを充填させ、浮力のみで成層圏まで打ち上げるのだそうですが、人間が気球でそんな場所に行けるなんて夢みたいな話です。
バルーンやキャビンの材質も成層圏のマイナス80~90℃過酷な環境に耐える特殊なものが使われているとのことですが、頑丈だけど意外に厚くない。気球用の有人宇宙キャビンには、現在2つの特許を取得されているそうです。
キャビンの内部では、シートベルトのような椅子を吊り下げ、座った状態で乗ります。
マスコミの皆さんに混じって、岩谷圭介社長の話を聞く機会をいただきましたが、お話を聞いていると「なるほど!」と感心し、疑問がどんどん解消され、本当に気球で行けるね!宇宙!!と楽しくなってきました。
気球で宇宙旅行
(CEOの岩谷圭介氏)
ZOZO創業者の前澤友作氏が宇宙を旅したニュースが話題になりましたが、ロケットに乗り宇宙に行くには、宇宙飛行士のような特別な鍛練が必須です。宇宙に興味はあるのですが、宇宙旅行なんて巨額の費用がかかるし、富裕層や特別な世界の話だと思っていました。
ところが、岩谷技研では「誰でも頑張れば用意できる程度の経済的負担のみで、他には訓練や鍛錬をなんら必要とすることなく、幼児から年配者まで、すべての人を“宇宙の入り口” まで連れて行くこと」をミッションに掲げているというのです。
想定する宇宙旅行は、パイロットを含め6人ほどが乗り込める旅客用の気球で、成層圏に上昇し、地球が蒼く丸く見えるという上空約28キロで、宇宙の入り口を1〜2時間見学し、海上に下降する約4時間の宇宙遊覧。気球に乗るのに大がかりな準備や訓練は不要です。
提供:岩谷技研
ロケットの打ち上げには、エネルギーコストも高く数十億円以上の費用がかかりますが、気球1機あたりの運用コストはそれに比べると5000万円ほどと低価格です。
2026年頃には6人乗り、29年頃には20人乗りを目指し、搭乗人数を増加させることで、1人あたりのコストを下げ最終的に50人乗りが実現すれば、1人当たりのコストが100万円台となる考え。船を使った世界一周旅行くらいに料金を下げて、子どもからお年寄りまで幅広い層が、宇宙の入り口を体験できるようにしたいのだそうです。
提供:岩谷技研
またロケットの打ち上げから帰還できる割合は97%。わずか3%ながら墜落の可能性があるのに対し、気球なら、ガスが全て抜けてもプラスチック部分がパラシュートのような状態になり、原理的に墜落は起こらない。現在開発中の気球は、特許を申請しており、事故発生確率を0.1%以下にすることを目指しています。
提供:岩谷技研
気球で宇宙に行くのがロケットより安心というのが、お話を聞くまでは意味がわかりませんでしたが、気球の宇宙旅行なら、私も行けそうだし、行ってみたい!!という気持ちになりました。
岩谷技研
提供:岩谷技研
岩谷技研は、北海道大学工学部宇宙環境システム研究室で宇宙工学を学び、2011年より「ふうせん宇宙撮影」を立ち上げた岩谷圭介氏が、2016年に創立した気球による宇宙旅行のサービス化を目指す企業です。
「わからないことは、すぐ実験して実際にやってみて、すぐ確かめることを大切にしている」という岩谷氏は、
2022年2月には、約30メートルの高度を有人飛行する実験を成功させました。
2018年には、気球に生きた魚の入った宇宙船キャビンを乗せ、宇宙の景色が見れる高度25キロの打ち上げと帰還に成功! 2023年には有人飛行の実証実験も計画し、気球による宇宙旅行へのロードマップを着実に前進させています。
これからの岩谷技研の発展に目が離せませんね! 江別と宇宙の距離もグッと近づいたような気がします。
岩谷技研/公式サイト
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岩谷技研 江別気球工場 場所・アクセス・地図
住所:〒069-0854 北海道江別市大麻中町26−22
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